札幌で農業イベント「きたベジ カフェ」-生産者と若者の架け橋目指す

「きたベジカフェ」が行われる「ギャラリー農窓(のまど)」の外観

「きたベジカフェ」が行われる「ギャラリー農窓(のまど)」の外観

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 北海道農業の潜在的な価値を発信する場として、農業法人・経営・就職・ビジネスなどのサポートを行う「ギャラリー農窓(のまど)」(札幌市中央区南2条西6)で11月5日、生産者と若者の対話を目的としたイベント「きたベジカフェ」が行われる。

「きたベジ三姉妹」と「KAANA(カーナ)」代表の森山加亜奈さん

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 「若者がチャレンジできる仕事を創る」をコンセプトに、次の北海道を担う若手人材育成や地域再生プロジェクトなどを手掛ける「Neeth(ニーズ)」(北1条西7)が行うプロジェクト「きたベジ」が企画した。

 農業や水産業などの第一次産業が食品加工や流通販売、サービスなどを多角的に業務展開する「6次産業化」に挑戦している生産者と若者をつなぐことを目的に立ち上げた同プロジェクト。地域資源を生かすことをテーマとし、同社の北川由依さんをプロジェクトリーダーに、女子大生2人のインターン生を加えた計3人で運営する。

 今年8月から同プロジェクトと札幌オオドオリ大学の「ドリ農部」が共同で始めたアグリ体験ツアーでは、岩見沢のトマト農家や江別の米農家などで農作業体験から生鮮品の加工、野菜の収穫や草刈りなどを行い、全3回のツアーの中で20~30代の若者が各回25~35人参加した。

 今回の「きたベジ カフェ」は、農業と食のイベントを札幌の中心地で行うことで、普段農業や田舎に関心を持たない若者と、生産者の交流の機会を作ることを目的に開催。同イベントを通じて、若者にとってはさまざまな生き方に触れる機会となり、生産者にとってはファンを増やすことにつながるという。

 イベントでは、アグリツアーで収穫したトマトを加工したトマトソースを紹介する「トマトカフェ」を開催。「今回収穫した糖度が高いフルーツトマトはジュースやゼリーとしても加工できるが、より身近で一般家庭でも頻繁に使う機会のあるトマトソースを作ろうと考えた」と北川さん。「基本のソース以外にも、ミートソース、ガーリック入りソース、和風ソースなども作ったので、試食に訪れた方の消費者としての意見を聞いてみたい」とも。

 そのほか、野菜ソムリエと北海道フードマイスターの資格を合わせ持つ本田里美さんや、農漁村と都市をつなぐコーディネーターとして活動する近江正隆さんを迎えた「農な生き方トークショー」や、女性向けなどの「かわいい」デザインの作業服やマタニティーウエアなどを手掛ける札幌発のオリジナルブランド「KAANA(カーナ)」の新作つなぎの販売なども行う。

 「『私たちが普段食べている食べ物はどこで生産され、どのように流通されているのか』そういう素朴な若者の疑問から当プロジェクトは始まった。農業や食に関心のある方には、ぜひ参加してほしい」と北川さん。「女の子3人の『きたベジ三姉妹』で運営しているプロジェクトなので、当イベントを通じて若者から地域を変えていく仲間になれればうれしい」と期待を寄せる。

 開催時間は、12時30分~14時=トマトカフェ(招待制)、15時~16時=農な生き方トークショー(一般参加可)。入場無料。

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