児童福祉団体「チルドレン・レスキュー・ミッション」(札幌市白石区北郷7条3、TEL 011-873-1332)が手づくりのチャリティー子どもミュージカル「三つの森」を12月16日、札幌市教育文化会館大ホール(中央区北1西13)で上演する。
同団体はいじめなどで不登校になり行き場を失った子どもや、親から虐待を受けている子どもを児童相談所などから引き取り、家庭の味を体験してもらう活動を1975(昭和50)年から行っている。ミュージカルは、同団体の活動の周知と子どもたちへの支援の輪を広げることを目的に上演している。今年で29回目。
小学生の仲良し3人組が図書館で出会った不思議な絵本「三つの森」の中に迷い込み、人として大切なことを学ぶというストーリー。ミュージカル。原作は、同団体を立ち上げた内越言平さんのオリジナル作品。
出演者は札幌市在住の5歳~60歳の30人で、衣装や小道具制作、音響係など裏方も合わせると総勢50人のスタッフが関わっているという。例年参加してきた子どもたちもいれば今年初めて参加する子どもたちもいる。監督を務めている青年は小学生のときからミュージカルに関わっているという。
5月から基本の発声練習を始め、土曜・日曜・祝日を中心に練習を重ねてきた。12月4日に衣装を着け、メークした状態で初めて通し稽古が行われた。ステージに見立てた練習場所で生き生きと踊り、主役の子どもが役に入りきり涙を流すシーンも見られた。
代表の内越努さんは「思うように声を出せず表情が乏しかった子どもらが、稽古を重ねていくうちに変わっていく。本番の幕が降りると子どもたちは涙を流す」と話す。「中には不登校の児童で学校の学習発表会では発表できなかった子もいる。さまざまな形で子どもたちの力を引き出す支援を行い、舞台に立つことで将来の希望や目標にしてもらえれば」とも。「子どもたちも多くの方に見ていただくことを楽しみにしている。この活動をたくさんの人に知ってほしい」と観劇を呼び掛ける。
開演は19時(開場18時30分)。上演時間は1時間15分。入場料は2,800円。