札幌円山・裏参道に1月23日、北海道米を100%使った手焼きせんべい店「サムライ煎兵衛」(札幌市中央区南2条西25丁目、TEL 011-618-0550)がオープンした。
店舗面積は約4坪。店内には、手焼きせんべい、おかき、バターせんべい、かりんとうなどの商品がずらりと並ぶ。
日本の米どころ新潟県に次ぎ年間生産量トップクラスを誇る北海道米を世界にPRすることを目的に、「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」「おぼろづき」の3種類の品種の手焼きせんべいを販売する。「北海道米だけを使ったせんべいは日本で初めて」と店主の三瓶匡祥(まさひろ)さん。
「ゆめぴりか」は厚みがあり米の味が楽しめるほか、「ふっくりんこ」は薄焼きでクリスピーのようなパリパリの歯ごたえ、「おぼろづき」は生地に米の粒を残しており米の味を最も味わえるという。
三瓶さんの母の実家は創業50年の手焼きせんべいの店「鎌田製菓」(白石区)で母自身も焼き手だったという。三瓶さんが経営する「おばんざい・おせんべい かまだ」(中央区)でも手焼きせんべいをメニューに加えていたが、さらに北海道米のおいしさにこだわり同店をオープンさせた。
北海道の米農家から直接材料を仕入れるために生産者探しから始めた。「ゆめぴりか」はニセコやルスツ、「ふっくりんこ」は深川、「おぼろづき」は美唄の生産者と取引できるようになった。
せんべい生地は北海道に加工工場がないため、生地工場が多い新潟県や山形県を訪問し生地工場を探し、山形県内の工場と3年かけて信頼関係を築いていったという。最初は相手にしてくれなかったが今では生地の細かいオーダーや小ロット生産に応えてくれるようになった。
三瓶さんの目標は北海道米の良さを北海道から世界へ発信すること。そのため、同店の名前に「サムライ」のキーワードを入れ、米の顔形をした侍の絵のイラストを作成しパッケージで日本を印象付ける。
せんべいは3種類の米の銘柄ごとに21種類の味を用意。お勧めの味は、藻塩(140円)、レモンザラメ(130円)、ハーブ(130円)、シナモン(130円)、トリュフ塩(160円)、しょうゆ(120円)などのほかに、一味、白みそ、赤みそ、いしる塩、あんこ、バラ、カモミール、バルサミコなど、バラエティー豊かな種類がある。オリーブオイル、ゴマ油、トリュフオイル、レモンオイルなど、素材に合わせたオイルを塗ってせんべい生地を焼き上げ、それぞれの味を加えてさらに焼いていく。
店内で希望の手焼きせんべい(100円)を焼くサービスもある。焼き上がるまでに約5分かかるがその場で香ばしいせんべいが焼き上がる様子を見ることができる。バレンタインデー向けギフトとしてハート形の手焼きせんべい5枚セット(スイーツチョコ、ホワイトチョコ、エビ塩、ハーブ塩、コショウ)、6枚セット(5枚セットに加え、一味、焼き塩、シナモンざらめ)も用意する。
三瓶さんは「北海道の新しい土産として知ってもらえるよう、さらに新しい味も増やしていきたい」と力を込める。
営業時間は10時~18時30分。