色弱者に配慮したカラーユニバーサルデザイン(以下CUD)の製品展示や、色弱者の見え方や感じ方をリアルに体験できるコーナーを設けた「CUDo(シーユードゥー)!2013」が10月26日、紀伊國屋書店札幌本店(札幌市中央区北5条西5)2階ギャラリー&イベントスペースで開催される。今回で2回目。主催はNPO法人「北海道カラーユニバーサルデザイン機構」。
CUDの知識と理解を広めるための普及啓発活動を行っている同NPO。CUDは、多様な色覚を持つ様々な人に配慮し、なるべく全ての情報が正確に伝わるように利用者側の視点に立って作られたデザインのこと。
CUDの実例を展示するスペースでは、色弱の見え方を疑似体験できるゴーグル型のメガネ「バリアントール」やスマートフォンなどで色弱のシミュレーションをするCUDサポートアプリ、色弱者が色の区別をしやすいように色を変換するソフト「色のめがね」、CUDに配慮したJR北海道の時刻表やバスマップ、色弱者が判別しやすい色を使ったチョークなど、全国から26社の企業・グループが製品を持ち寄り展示する。
「イロイロ博士の色覚体験室」では、広さ8畳ほどの空間で約5分間、特殊な装置と光源を使って健常者が色弱の見え方や感じ方をリアルに体験できるほか、野菜の塗り絵や色のついた数字の算数問題など、色が区別できないとつい間違ってしまう体験プログラムを10パターン用意する。色弱者の感じ方を通して、CUDの必要性を体験する。
開催初日には同店1階インナーガーデンで「CUDシミュレーションパネル展示」も行う。色弱者の見え方をシミュレーションしたパネルとオリジナルパネルを2枚対で10パターン展示し、色覚の多様性を知ることができる。
2011年に行った同イベントでは約1,000人の来場があった。「色弱の体験室で皆さん驚いて、色使いの配慮の必要性を実感していただけた」と同NPO理事長の谷越律夫さん。
「色弱は病気ではなく、遺伝子のタイプの違い。本人の努力で克服できる問題ではない。日本では300万人以上、北海道では約14万200人、札幌では約4万6000人の色弱者がいる。このイベントで社会の側が色の見せ方を配慮する必要があることに気付いていただければ。みんなが当たり前だと思っている色の情報が違うように見えている人がたくさんいるという事実を知ってほしい」と谷越さん。
開催時間は10時~19時(最終日は18時まで)。CUDシミュレーションパネル展示は10月26日10時~18時30分。入場無料。今月31日まで。