すすきの交差点近くに8月26日、麺処しずる(札幌市中央区南4条西5丁目、TEL 011-231-7373)がオープンした。店舗面積は約12坪。席数はカウンター8席、テーブル席8席。
提供メニューは、「味噌ラーメン」(750円)、「醤油ラーメン」(750円)、「辛味噌ラーメン」(850円)、「味噌しずる」(1,000円)など7種類の札幌ラーメン。中でも「ベジポタ塩ラーメン」(850円)が注目を集めている。
鶏がらを2日間かけて煮込んでつぶしたゼリー状のスープに3種類の野菜を加えた白湯スープに、さがみ屋製麺(白石区)が2カ月かけて開発した身体にやさしい特製麺、6種類の野菜を使ったオリジナル野菜ペースト(北海道産の男爵いも、サツマイモ、タマネギ、白菜など)、オニオンフライ、素揚げしたオクラ、レンコン、蒸し鶏、紫キャベツをトッピングした「野菜づくし」のラーメン。
食べ方も独特で、最初は白湯スープを味わい、次に野菜ペーストをスープに溶かしてとろみを加え、好みで特製バジルオイルを足すと、それぞれ違う味わいのスープを楽しめる。
「ベジポタ」とはベジタブル・ポタージュの略。さっぱりしているのに野菜の濃厚な味が楽しめ、東京ではラーメンの新ジャンルとして主に女性の人気を集めている。
店長の松島大樹さんが、東京の有名ラーメン店で勉強しているときに、「北海道の食のイメージはジャガイモやトウモロコシ。札幌へ行ったときに北海道の野菜をもっとおいしく食べたい」という道外の人の声を聞き、それをヒントに半年間、東京の居酒屋を借りて研究し、北海道の野菜を生かした「ベジポタ塩ラーメン」を完成させた。札幌でスープカレー店をしていたときの経験も生かし、素揚げした野菜や低温のオリーブオイルで香りを出したバジルオイルを加えるなど工夫した。
プレオープン時には3日間限定で200食のラーメンを100円で提供。店頭にポスターを貼っただけだったが、あっという間に完売した。「ベジポタ塩ラーメン」の評判は半々で「さっぱりしておいしい」「札幌ラーメンじゃない」と賛否両論だったという。
「札幌の人にはまだ『ベジポタ』があまり知られていないけれど、先輩たちが築いてきた札幌ラーメンのように愛されるラーメンに育てていけるよう頑張ります。まずは北海道の新しい味をぜひ試してみてほしい」と意気込みを語る。
営業時間は17時~翌3時。