札幌駅直結の駅ビル「JRタワー」が3月6日、開業から10周年を迎え、出発式を行った。
札幌駅は1988(昭和63)年から1990年にかけ、旧地上駅の北側に移転する形で高架駅化され、JRタワーは旧地上駅跡地の再開発事業として建設された。現在年間約4000万人が利用し、複合商業施設、シネコン、オフィス、ホテルなどを擁する札幌の玄関口としてタワー内全体で年間約700億円を売り上げる。
当日はJRタワー施設内の代表者らが出席。JR北海道の小池明夫社長は「10年前の手帳を開いて見ると、開業前日の21時30分から23万人もの人がタワー周辺を囲んでいたと書いてあり、懐かしく思う」と開業当初を振り返り、「鉄道と商業を関連付けて発展させることができた。今後は函館からの新幹線も開通することが決まっているので、第2期の開発構想も立て、札幌の玄関口であるこの場所をより発展させたい」、札幌駅総合開発の佐藤和博社長は「10周年を契機にJRタワーが掲げたコンセプトは『もっと、まちになる』。次の10年もお客さまの安心・満足・感動を実現したい」、大丸札幌の香川曉子(あきこ)店長は「3000人の従業員の3000通りのありがとうを伝え、『楽しさ探求百貨店』のコンセプトを届けたい」とそれぞれ今後の展望などを語った。
今後は託児施設や社会人向けの勉強の場「大人大学」などの取り組みを検討しているという。