短編映画の祭典「札幌国際短編映画際(通称=SAPPOROショートフェスト、以下SSF)」が9月12日~17日、狸小路の「札幌プラザ2・5」(札幌市中央区南2西5)をメーン会場に、「シアターキノ」(南3西6)など市内各会場で開催される。
今年で7回目を迎える同イベント。30分以内の短編作品を一堂に集める映画祭としては国内最大級の規模。国内・海外作品、女性向け、エンターテインメント、アニメーションなど、テーマごとに7~8本の短編作品を集め、90分1プログラムとして上映。今年は93カ国から2723作品の応募があり、87作品がノミネート。日本からは379本と過去最多の応募数となった。
ノミネート作は、監督自ら数本の作品をプログラムし、自身の作品性やスタイルを表現する「フィルムメーカー部門」と、「インターナショナル(海外作品)」、「ファミリー・チルドレン」、「ナショナル・プログラム(国内作品)」、北海道の作家、または北海道を中心とした舞台の作品プログラム「北海道セレクション」の4カテゴリーから成る「作品部門」がコンペティションの対象となり、審査員や観覧者らによる評価でグランプリやオーディエンスアワードなど各賞が授与される。過去の受賞者はカンヌ映画祭やベネチア国際映画祭など世界有数の舞台でも作品が評価され、映画監督らの登竜門として世界的にも注目を集める。同映画祭では国内で唯一作品のマーケットを展開し、短編作品の普及・作家の発掘などにも取り組む。
コンペティション対象作のほか、ボーカロイドキャラクター・初音ミクのソフト誕生5周年を記念し、一般公募の中から審査に通過した、同ソフトを使った作品を上映する「初音ミク CGMアワード」や東日本大震災をテーマにしたプログラム「After 3.11」、北海道出身のアーティストや道内のクリエーターが作ったPVを上映する「北海道ミュージックビデオ」などの多彩なプログラムを用意する。
今年は、円山動物園(中央区)、地下鉄駅構内の「大通メトロシアター」、大通公園西6丁目の野外ステージ、新千歳空港の映画館「じゃがポックルシアター」などで無料上映や特別上映など行う。「今年はより多くの市民や道外の方に見ていただくことが大きなテーマ。映画館の中だけだといつ始まっていつ終わったのか分からない方も多いはず。短編作品に触れる機会を増やし、まずは見ていただくきっかけに」と実行委員長の山岸さん。「映画という概念に捉われず、札幌ならではの当映画祭の魅力も楽しんでいただければ」とも。
チケット(前売り)は1プログラム1,000円(当日1,200円)、3プログラム=2,400円(同3,000円)、VIP回数券=9,000円など。各種プレイガイドで販売中。