札幌・中島公園近くに10月15日、期間限定のアジアンラーメン店「チャナ姫」(札幌市中央区南11西1、TEL 011-511-8339)がオープンした。
全国のラーメンファンやミュージシャンらが来店する「穴場」として知られる札幌の人気ラーメン店「狼スープ」店主の鷲見さんが「アジアンラーメン」をコンセプトに「新業態」としてオープンした同店。鷲見さんがタイへ行ったときに現地の料理にインスピレーションを受けて考案した。「向こうの食べ物は酸味の使い方やスパイスが特徴で衝撃的。札幌で全く新しいジャンルのラーメンに挑戦しようと思った」
店名は「ワイルドな男のイメージで作っていた『狼スープ』とは対照的な、ヘルシーで見た目にもこだわった女性らしいイメージのラーメンを作ったことから、タイの言葉で『勝利』を意味する『チャナ』と『姫』を合わせて『勝利の女神』という意味合いを込めて験を担いだ」という。店は休業中の「狼スープ」のテナントを使って営業。店舗面積は約17坪で、席数はカウンター5席、テーブル12席の計17席。
メニューは「ココナツカリー麺」「トマトらーめん」(以上800円)の2種。ココナツカリー麺は、赤ピーマン、小松菜、ナス、トマト、ニンニクスライス、鶏チャーシューなどを使い、モヤシを残すことで「気取らないラーメンらしさを意識した」という。「従来のラーメンに使ったチャーシューや豚骨ベースなどは使わない鶏ベースのスープで、『ガランガ』というタイのショウガと国産のすりおろしのショウガを組み合わせた。今までのラーメンでも使っていたショウガを使うことで『狼スープらしさ』を残した」とも。
一方の「トマトらーめん」は、「1杯に2個半のトマトを使い果肉の食感を味わうことができるスープに仕上げ、アジアンハーブを使うことでトマトのクセやキツさを抑えた。あくまでラーメンだが、麺もバランスを考えてパスタに使うデュラム粉を配合し若干の平打ち麺にした。一般的なラーメンに使う中華麺のかん水を抑えて胃に優しい仕上がりが特徴」
「どちらのメニューもアジアンスパイスを使うが、優しい刺激で身体に負担をかけない。ラードも使わず、スパイスの作用で身体を温めるので北海道の気候に合った『2度おいしいスープ』」とも。
「ラーメンにもこういう味や食べ方があるということを知ってもらいたい。全く新しいジャンルのラーメン文化として札幌に根付かせたい」と鷲見さん。「ただの企画として終わらせるのではなく、『必要な味』として認知され独立した店舗展開を目指したい」とも。
営業時間は11時~15時、17時30分~21時(土曜・日曜・祝日は通し営業)。水曜定休。駐車場1台。