日本国内でのTimeleftアプリ登録者数は3万人超
「非日常の出会い」が毎週の習慣に変わりつつあります。
フランス発のソーシャルアプリ「Timeleft(タイムレフト)」は、毎週水曜日に初対面の6名がレストランで食事を共にするという、リアルな交流体験を通じて、都市生活者の新しいつながり方を提案しています。特徴は、世界中で毎週3万人が参加するディナーデータに基づいた「会話の相性」でマッチングされる点です。
登録時に実施する性格診断と会話嗜好に基づく独自のアルゴリズムにより、自然で会話のしやすいメンバーが自動的にグルーピングされます。
サービスは2024年に日本でスタートし、2025年6月時点で累計参加者が1万人を突破しました。400件以上のレストランパートナーと協業しながらサービスを提供し、「緊張せずに話せた」「毎週水曜が楽しみになった」などの声が参加者から多数寄せられています。
■ 社会背景:AI時代に増える「会話の喪失」
NRI(野村総合研究所)の調査によれば、都市部に住む20~30代の約5割が「孤独を感じている」と回答しています。日常的な会話の機会の減少が深刻な社会課題となっています。
さらに、2025年4月に米OpenAIとMITメディアラボが発表した研究では、生成AIチャットボットの利用時間が長いほど、孤独感や依存傾向が高まるという相関が示され、リアルな人間関係の希薄化が懸念されています。
こうした背景のもと、Timeleftは、「予測できないリアルな会話」こそが価値を持つ時代に、実際に会って話す機会を提供し、多くの共感を得ています。
■ Timeleftの特徴:セレンディピティの再発見
Timeleftが提供するのは、日常では出会わない誰かとの偶然の交差です。
SNSのアルゴリズムが「自分の好みに応じた情報」を届ける一方で、Timeleftでは異なるバックグラウンドや価値観、職業の人々と自然に会話できる場が設計されています。
たとえば、「大手IT企業に勤める20代男性と、業界の異なるフリーランスの女性が映画の話題で盛り上がった」といった報告もあり、意図しない組み合わせの中にこそ、社会的セレンディピティが生まれる仕組みが、多くのリピーターを生んでいます。
■ 運営コメント
Timeleftアジア太平洋地域統括責任者 Tu-Han Vincent氏は次のように述べています。
「Timeleftによって、日本でも『目的のない出会い』に価値を感じる文化が着実に育っています。恋愛でもビジネスでもない、ただ会話を楽しむという第三のつながりが、今の都市生活に求められています。Timeleftはそうした声に応えるため、今後も日本市場に合わせたサービス展開を進めてまいります。」
■ 今後の展開
Timeleftは現在、東京・大阪・名古屋・札幌・横浜の5都市でサービスを展開。
2025年5月からは「火曜日の女性限定ディナー」、6月からは「木曜日の乾杯ナイト」もスタートし、ユーザーのニーズに応じた多様な交流スタイルを提供しています。
AIの進化によって「人間らしさ」の希少性が高まる今、Timeleftは「人と人が直接言葉を交わす場」こそが、これからの都市に必要なインフラであると考えています。
■ サービス概要
名称:Timeleft(タイムレフト)
日本展開開始:2024年
日本での登録者数:3万人(2025年6月時点)
内容:毎週水曜日に、初対面の複数人がレストランで食事を共にする体験型ソーシャルサービス
展開エリア:東京(渋谷・新宿・恵比寿・品川・池袋・上野)、大阪、名古屋、札幌、横浜
主な利用者:都市部在住の男女20~40代
■ 会社概要
会社名:Timeleft SAS
設立 :2020年
代表者:Maxime Barbier
日本市場責任者:田中 りえ子
URL :https://www.timeleft.com/jp
■ 参考文献
・野村総合研究所「今こそ企業が向き合うべき『若者の孤独』」(2023年11月)
・MITメディアラボ「OpenAI says ChatGPT might be making its most frequent users more lonely」(2025年3月)