リリース発行企業:北海道テレビ放送株式会社
本日4月28日(月)発表の第62回(2024年度)ギャラクシー賞で、HTB制作のテレメンタリー2024「沈黙の搾取 見過ごされた障害者虐待」がテレビ部門奨励賞を受賞、また、「知床沖観光船沈没事故 2年5カ月に及ぶ独自の検証報道」が報道活動部門で入賞しました。テレビ部門での奨励賞受賞は2020年度のテレメンタリー2020「介護崩壊~救えなかったクラスター~」以来、報道活動部門での入賞は2020年度の「ピンクリボン活動の18年(おっぱい2つとってみた その前と後)」以来となります。
ギャラクシー賞は、NPO法人放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために1963年に創設し、放送批評懇談会会員から選ばれた選奨事業委員会が応募のあった作品および選奨事業委員会が推奨した作品(CM部門を除く)の中から、「テレビ部門」「ラジオ部門」「CM部門」「報道活動部門」の4部門について年に一度表彰しています。「報道活動部門」は、放送における報道活動のあり方を議論し、優れた活動に光をあてるとともに、地域の放送ジャーナリズムの活性化を支援していこうと2003年に設立されました。
今回、ギャラクシー賞テレビ部門奨励賞を受賞したテレメンタリー2024「沈黙の搾取 見過ごされた障害者虐待」は、北海道恵庭市の牧場に長年住み込みで働いていた知的障害者3人が、虐待を受けていたとして、牧場主と恵庭市を相手取り裁判を起こした問題を取材し、長い間虐待が見過ごされてきた背景を紐解くことで、いまだ根深い障害者差別について考えるドキュメンタリーです。この番組は、先にギャラクシー賞テレビ部門10月度月間賞と2024メディア・アンビシャス大賞【映像部門】北海道賞も受賞しています。
この受賞について、須藤真之介ディレクターは「原告の1人である佐藤さん(仮名)は番組の放送後、支援者から応援する声をかけられ『より多くの人に自分の経験を知ってもらいたい』と、顔を出して活動するようになりました。裁判後の報告集会でも、牧場での経験を自らの言葉で語っています。最近では、牧場による新たな不正受給の疑惑も浮上しています。この問題については、引き続き取材・報道をしていきます。」とコメント。広瀬久美子プロデューサーは「この問題を巡っては新たな疑惑も浮上していますが、牧場側の取材は限定的で、分からないことも数多くあります。今回の受賞を励みに、より多角的な取材を重ね、牧場での障害者虐待が長きにわたり見過ごされた理由、背景を探っていきたいと思います。」と、コメントを寄せました。
また、ギャラクシー賞報道活動部門では「知床沖観光船沈没事故 2年5カ月に及ぶ独自の検証報道」が入賞しました。6月2日(月)に東京で開催される第62回ギャラクシー賞贈賞式で、HTBを含む「報道活動部門」入賞作6本の中から大賞、優秀賞、選奨が発表されます。