職人によるオリジナル家具を量産販売-ピヴォの家具店が新しい取り組み

札幌の家具職人によるオリジナル家具の量産販売を始めた「Tink(ティンク)」の店内

札幌の家具職人によるオリジナル家具の量産販売を始めた「Tink(ティンク)」の店内

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 札幌の商業施設「PIVOT(ピヴォ)」(札幌市中央区南2条西4)4階のインテリア・雑貨ショップ「Tink(ティンク)」(TEL 011-219-4611)が5月16日、札幌の家具職人によるオリジナル家具の量産販売を始めた。

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 店舗面積は30坪。いすやテーブルなどのインテリアのほか、ニューヨーク近代美術館「MoMA」のステーショナリーやカレンダー、コーヒーカップなど、多数の雑貨をそろえる。

 オリジナルの家具が人気の同店だが、今までは代表の伊藤さん自身が家具を製作していたため、数量を増やすことができなかった。そこで製作を札幌の職人に依頼し、完成品ではなく、板自体を加工して購入客自身が組み立てる方法を取ることで量産が可能になった。

 「昨今、家具は人件費の安い中国や東南アジアの工場で量産されているが、言葉の違いによる意思疎通の問題などで、どうしても品質が悪くなってしまっていた。当店のオリジナル家具は、すべて札幌の家具職人の手仕事で作られているので自信を持っておすすめできる」と伊藤さん。「地元・札幌の職人の手で作られた家具をぜひ地元の方に使ってほしい」とも。

 オリジナル家具は8色のカラーオーダーができるほか、無塗装品であれば塗装品よりも低価格で販売する。価格は、塗装品=キャビネット(4万円)・TVボード(3万1,500円)・シェルフ・ラック(3万円)など、無塗装品=キャビネット(3万円)・TVボード(2万円)・シェルフ・ラック(2万5,000円)など。

 今後は、商品の種類を増やしていくほか、無塗装品の購入客のために色塗りの講習会なども予定する。

 「製作コストと販売価格の折り合いがうまくいかず、一度は量産を不可能とあきらめたが、あきらめなくて良かった。お客さまに『安いからしょうがない』と思われない『安くてしょうがある』商品を作りたかった」と伊藤さん。「塗装品も用意しているが、お客さまには『家具を塗装する楽しさ』を知ってもらいたい。自分で色を塗ることで、ものに対して思い入れができるので、既製品を買う以上の満足感が得られるはず。色を塗る作業を通じて『物の価値』を再確認していただければ」とも。

 営業時間は10時~20時。

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