「ゴミ」をテーマにTシャツをデザインするワークショップ

昨年のワークショップの様子。講師のアドバイスを受け、真剣にTシャツつくりに取り組む学生たち。

昨年のワークショップの様子。講師のアドバイスを受け、真剣にTシャツつくりに取り組む学生たち。

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 メディア・アート・デザインに関わる研究会やフェスタ開催を目的に活動を行う「札幌メディア・アート・フォーラム(SMF)」は6月30日と7月1日の2日間、「札幌メディア・アート・フェスタ2007」の一環として学生を対象に「ゴミ」をテーマにしたTシャツのデザイン、制作を行う「SMFワークショップ」を開催する。

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 ワークショップは2005年、情報文化学会が主催し、同学会の第13回全国大会と同時開催されたことをきっかけに、多方面からの企画継続の要望に応え、産学官のメンバーで構成された「札幌メディア・アート・フォーラム」が発足した。2006年、「メディア、アート、産業、ビジネス、情報、文化の融合」「若手人材の育成」の場として、SMF主催で正式に第1回「札幌メディア・アート・フェスタ」が開催された。

 昨年の開催時も、「ゴミ」をテーマにコンペティション形式で作品を展示する「札幌メディア・アート・トライアル」を行ったほか、教育関係者やクリエーター、行政関係者による対話プログラム「カンバセーション」、プロクリエーターのアドバイスが受けられる「カウンセリング」「ワークショップ」など、時代を担うクリエーターを育成するためのさまざまな企画を設け、2日間に凝縮して行った。

「全企画を行うのに2日間では足りない」(SMF運営委員長の大平具彦北海道大学教授)と前回の反省を踏まえ、今年はワークショップ、トライアル、カンバセーション&カウンセリングを6月、9月、10月に分散し、企画ごとに1~2日間かけて行う。会場は、東札幌駅近くのインタークロス・クリエイティブ・センター(札幌市豊平区豊平1)4階ホール。

 今回のワークショップには、申し込み受付直後から申し込みが殺到、定員をはるかに上回り、当初予定の50人を越え、市内の各大学、短大、専門学校から82人が参加する。講師は、国内外の主要デザイン賞や広告賞での入賞、入選経験者で、札幌を代表する一線級の現役クリエーターら11人。

 初日は、テーマの捉え方やアイデアを出し、制作プランを担当講師とディスカッション、素材集めなどを通じてデザイン画を仕上げる。2日目は、最終仕上げ後プリントアウトしてTシャツにアイロンで転写し、完成作品を展示。参加者全員で投票し、「ベストワーク賞」を決める。

 「ベストワーク賞」は、当初予定の1点から3点に増やし、SMF運営委員、講師を務めるバナナムーン・ステュディオの前田弘志さんデザインのTシャツ賞状が贈呈される。そのほか、各講師が最も気に入った作品を選び、個人賞として贈賞する「チョイス賞」には、各講師のオリジナルデザインTシャツ賞状が贈呈される。

 「ゴミ」をテーマにするのは前回に続き2回目。同テーマについて、「『ゴミ』がテーマであって、『ゴミ問題』でも『ゴミを減らそう』でもない。深刻な問題だからこそ、別の切り口で考えてみること、さまざまな側面を見つけることも必要」(バナナムーン・ステュディオの前田弘志社長)と話している。「また、『自分が着たい』Tシャツを作ることで、自分とゴミの距離をはかりながら、強くゴミを意識することになる」とも。

 今回の開催について、前田さんは「参加される学生さんに楽しんでいただくことはもちろん、ほんの少しでもプロの空気を感じ、将来の夢につながる機会にしていただけるよう、私たちもしっかりと取り組ませていただきます」と意気込む。「『札幌=デザインの街』を目指し、活動を続ける」(大平教授)とも。

札幌メディア・アート・フォーラム

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