札幌のボクシングジム「札幌清拳ジム」(札幌市清田区北野3、TEL 011-889-1234)所属の中学生が3月25日、福島県で開催した「第5回全日本アンダージュニア ボクシング大会」で優勝した。
優勝したのは同ジムに所属する屯田中央中学校1年生の米田昇龍さん(13歳)。1月に開催された北海道アンダージュニア全国選考会で優勝し、北海道代表として出場した。
試合は階級別のワンマッチで、米田さんは50キロ級に出場。東海地区代表の中学2年生に3ラウンドTKO勝利し、初出場で優勝した。
11歳の時に母親に誘われてボクシングを始めた米田さん。当初、市内の別のジムに所属していたが、自ら希望して一昨年の冬に同ジムに移籍した。毎日、自宅から1時間半かけて毎日練習に通っているという。昨年10月に開催された札幌市民体育祭ボクシング種目で札幌市長杯を受賞するなど、めきめきと頭角を現している。
同ジム会長の田中康行さんはプロ経験はないが、いずれは清田に自分のジムを持つ夢を抱いていたという。複数のジムでトレーナー経験を積み、2013年4月に同ジムを開設。「清拳ジム」の「清」の字は、田中さんが生まれ育った清田から取ったという。
同ジムでは、将来全国レベルで通用する小学生から中学生ボクサーの育成に力を入れているという。田中さんは「ボクシングは傷だらけになるスポーツ。中途半端な気持ちでは続けられないため、世界チャンピオンになりたいという目標がある子どもだけを受け入れている」と話す。田中さんの息子である千歳北陽高校2年生の田中丈さん(17歳)も、同会場で行われた全国高等学校ボクシング選抜大会兼JOCジュニアオリンピックカップに北海道代表として出場。準決勝で敗れたが、ウェルター級で全国3位になった。
米田さんは「練習を手伝ってくれた母と、毎日のトレーニングと心の支えになってくれた会長に感謝している。次の目標は中学生の間に3年連続優勝すること」と話す。
田中さんは「熱い気持ちを持った子どもたちがジムに集まってくる。子どもたちのモチベーションが高いからスタッフのモチベーションも自然に高くなる。全国大会には中学生2人が出場したが、1人は判定で負けた。彼はくやしさをバネに成長するはず」とエールを送る。
同ジムでは女性を対象にしたBOXトレーニングなど、地域に密着したトレーニングも行っている。