札幌市観光企画課は1月30日、昨年度上半期(4月~9月)の来札観光客数が過去最高の858万7000人に上ったことを発表した。昨年度と比べ4.3%の増加。
国内からの観光客について、「円安を背景に日本人が海外から国内旅行のニーズを移行したことが要因」としているが、国内来札観光客の数は道内から71.2%(昨年度=71.6%)・道外から28.8%(昨年度=28.4%)と、昨年から大きな変化は見られない。
一方、外国人宿泊者数は46万8000人で過去最多となり、前年度上期の31万5000人と比較して48.3%増加。多くはアジアからの観光客で外国人観光客の割合の91.6%を占める。
国・地域別の外国人宿泊者数上位5カ国は以下の通り。台湾=15万6181人(構成比33.4%、対前年度比56.4%増)、香港 =7万2282人(同15.5%、同54.2%増)、韓国=6万 648 人(同13.0%、同50.3%増)、中国=5万9437 人(同12.7%、同13.2%減)、タイ=3万4808人(同7.4%、同287.3%増)。
円安、東南アジア諸国に対するビザの緩和措置などが大きな要因と見られ、タイからの観光客が大幅に増加。初めて上位5カ国の来札数を記録した。シンガポールは前年度比86.2%増、マレーシアは147.8%増、インドネシアは 86.7%増と、東南アジア諸国の観光客数増加が顕著に見られる。
観光客誘致への取り組みとして、国内向けには旅行会社などを対象にした観光説明商談会、札幌圏での滞在型観光をPRするフリーマガジン配布、会員向けサイトにおける観光情報発信、「さっぽろ雪まつり」でのプロジェクションマッピングを実施。海外向けには、東南アジアの市場を中心とした旅行博への出展、メディア・旅行会社の招請事業、タイにおけるエアポートトレインを初音ミクでラッピングするなどのPRを行った。今年度内にシンガポール旅行フェア(NATAS)に出展、海外航空会社の招請事業などを行う予定だという。