札幌・アートヴィレッジ(札幌市南区芸術の森3)内の「芸森スタジオ」(TEL 011-206-7355)で9月17日、食と音楽のイベント「芸森ハーベスト」が初開催される。
北海道最大の野外フェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO」をプロモートするWESS(西区二十四軒4条5)が後援する同イベントがテーマの一つに据えるのは、「大人のライジングサン」。「大人がゆったりと音楽と食事を楽しめるフェスというものが意外となかった」とイベント担当の八坂ちはるさん。
同スタジオは1993年、スタジオ環境に適した「札幌軟石」を埋め込んだ壁面やビートルズを手掛けたプロデューサーのジョージ・マーティンが使っていたPA卓、機材を使い世界トップクラスの設備を整え設立されたが、経営に行き詰まり一時はほぼ運営休止状態に。WESSの小島紳次社長と歌手の松山千春さんの2人が「このスタジオは札幌の貴重な文化財」とし、2008年共同で買い上げ、新たに運営を始めた。以来、坂本龍一さん、奥田民生さん、UVERWORLDなど、ジャンルや世代を問わずさまざまなアーティストがレコーディングスタジオとして利用する。「このスタジオの設備や環境の良さ・魅力を知ってもらうきっかけにもなれば」(八坂さん)。
出演アーティストは、シンガー・ソングライター・大貫妙子さん、佐々木幸男さん、ギタリスト・山木翔平さん、ジャズトランペッター・MITCH&Brothers、SAPPORO CLASSIC ARTISTら。スタジオ内のライブと施設屋上の「スカイステージ」2カ所で演奏する。
出店する飲食店は、「南極料理人」の西村淳さんと「鮨処いちい」のコラボ料理店「ペンギン食堂」、イタリアン「φ(ファイ)」、「森の間カフェ」、西洋料理店「アペリティフ」などで、野菜マルシェ「阿寒 北嶋ファーム」、「kitchen TOROIKA」「losika」「yurarika」など雑貨10店も並ぶ予定。会場外では、馬に乗って外周道路を回れる「ホーストレッキング」などのレジャーも用意する。「ステージ前だけでなく外にも音が届くような音響を組んだので、食事しながら、雑貨を見ながら音楽が聞こえるようそれぞれ独立したスペースの中でゆったりと音楽を楽しめるはず」。
「周辺には緑も多いこの地域。市内中心部から30分でこういった場所があるということを知らない方も多いはずなので、『アートヴィレッジ』『芸術の森』という名前で音楽やアートの文化を底上げするイベントにしたい。良いコンテンツはあるがうまく発信できないことを悩んでいる方も多いので、個々ではできないことを集団で力を合わせて発信していくイベントにしたい」とも。
開催時間は11時~18時。料金は、前売り=5,000円、当日=5,500円(いずれも1,500円分のミールチケット付き)。ローソンチケットで販売中。