「北海道マーケティング」をテーマにしたビジネスアイデアコンテストの決勝レセプションが9月8日、「ユビキタス協創広場 U-cala」(札幌市中央区大通東3)で開催され、約80の応募の中から「ロリータファッション」をテーマにした「ロリータ研究所」(白石区東札幌5条1)のアイデア「Sapporo Lolita club」が優勝に輝いた。主催は、ダイレクトマーケティングやコンテンツ企画・制作などを手掛ける「パラシュート」「コネクト」(以上、札幌市白石区南郷18)、「フュージョン」(中央区南15西9)の3社による「パラシュートグループ」。
選考基準は「新規性」「マーケティング力」「北海道リソースの活用」「実現性」「社会性」の5つで、準優勝の3アイデアに各10万円、優勝アイデアに70万円が贈呈され、その後の事業展開にあたり、コンサルタント、企業ファンドの優先利用、オフィス提供などもサポートする。当日は10アイデアが決勝に臨み、審査員の前でプレゼンを行った。
準優勝のアイデアは、北海道食材を使った外国人向けのすし「Hokkaido Sushi Roll」、2007年に財政破綻した北海道・夕張市の「廃虚を活用したサバイバルゲーム」による地域振興、小さく折り畳んで持ち運びできる機能性や利用の簡易さを生かした「折り紙エコテント」の3つ。
優勝した「Sapporo Lolita club」は、北海道カルチャーとしてロリータファッションの認知・普及を目指し地域活性を図るアイデア。同アイデアの発案者・太田ゆう子さん、三橋朝琴さんは「外国のゴシックなファッションが日本で認知され、現在では、海外の方が日本のロリータファッションを参考にしているのを不思議に思っていた。日本の強みである漫画やアニメなどの文化を生かしつつ、北海道から新たなロリータファッションの魅力を発信したい」と話し、「まずは来年、パリのジャパンエキスポ(毎年パリで年2回開催される、日本の漫画・アニメ・ゲームなどの大衆文化、書道・茶道・武道などの伝統文化を紹介する博覧会)に出展したい」と意気込む。
「道内外・世界からも応募があり、これだけ多くの人が北海道を愛し、ビジネスをしたいと思っていることに感動した。これから実現していくことがスタートなので、サポートしていきたい」とフュージョンの佐々木卓也社長。「2回、3回と開催するにあたり、次回に向けてさまざまな企画を温め、挑戦してほしい」とも。