映画「麒麟(きりん)の翼~劇場版・新参者~」のヒット祈願キャンペーン「全国七福神巡り」が1月11日、札幌・円山の隆光寺(札幌市中央区円山西町2)を皮切りにスタートし、主演の阿部寛さんが参拝した。
同作品は、「手紙」「秘密」「容疑者Xの献身」など多くのヒット作を生み出した人気作家・東野圭吾さんの小説が原作。主役の加賀恭一郎は、1986(昭和61)年発表の東野さんデビュー2作目「卒業」をはじめ、「眠りの森」「悪意」など計9作品に登場し、「加賀恭一郎シリーズ」としてファンに人気のキャラクター。2010年にはドラマ「新参者」がスタートし、昨年はスペシャルドラマも放映された。
同作では、東京・日本橋で起きた殺人事件の謎に刑事・加賀恭一郎が挑むミステリーに加え、「家族」「人情」などをテーマに人間ドラマや感動も描き出す。作品について、東野さんは、同シリーズで「家族」をテーマにした「赤い指」、「人情」をテーマにした「新参者」の2作を「融合させた作品」とし、「最高傑作」とも認めている。
当日は、北海道で同作を公開する劇場スタッフによって折られた「雪」をイメージした白色の千羽鶴を抱え、神妙な面持ちの阿部さんが本堂に参拝。住職の読経に耳を傾け、手を合わせて毘沙門天(びしゃもんてん)に千羽鶴を奉納した。
「崇高な佇(たたず)まいの中で祈願するのは心が落ち着き『ヒットしてほしい』と思うことができた」と阿部さん。「千羽鶴は劇場の方の心が本当にうれしい。昔ながら願いを込めるという思いがあるので気持ちが伝わった」
作品に関しては、「人気キャラクターの『加賀恭一郎』はスーパーマンのような『切れ者』。自分も『ああなりたい』と思う。ポーカーフェースで演じ、表情や目線などの動きでお客さんに(キャラクターの心情を)想像してもらえるよう心掛けている」
「映画では、2時間という時間の中で事件はあっという間に進み『リアルに迫ってくる』感覚になると思う。映画になって帰ってきた『新参者』は、家族や大切な人、今の時代に大事なテーマの作品なので、感動して泣いていただける、皆さんの心に届く作品になっているはず。ぜひ劇場に足を運んでほしい」とメッセージを送った。
同作は今月28日から全国ロードショー。