札幌・中心街に9月7日、日本酒をメーンにした創作和食店「旬彩酒肴 吟遊酒家」(札幌市中央区南1条西4、TEL 011-596-7702)がオープンした。
店舗面積は28坪。席数は、カウンター12席、掘りごたつ16席の計28席。座席は「自分のスペースをゆったり確保できるように」と広々とした設計にこだわり、落ち着いた雰囲気に仕上げた。
店主の伊藤孝浩さんは、20歳のころから大手居酒屋などで調理を担当。当時から独立を視野に入れていたという伊藤さん。調理だけでなく、経営や接客の勉強をするために店長職も経験した。そのほか、ショットバーや焼酎バーでバーテンダーを経験、すし店でも修業を積んだという。
「大手の店には安心感があり、お客さまも数多く来店しにぎやかだが、当店では落ち着いた雰囲気でゆったりと酒と肴(さかな)を楽しみたいというニーズのお客さまを意識している」と伊藤さん。「客単価4,000円ぐらいで、料理だけでなく雰囲気も楽しめる店作りにこだわった」とも。
伊藤さん自身も「大好き」という日本酒を「売り」とする同店。ドリンクは、日本酒・焼酎・梅酒などの和酒を100種類以上そろえ、六勺(しゃく)・一合などの決められた分量以外にも、客の好みに合わせた分量でも提供する。「少量でいろいろな味を味わいたいお客さまのために、3種の飲み比べができる方法で提供も行う」と伊藤さん。そのほか、ドリンクに使う氷は製氷機で作るものではなく、砕いた板氷を丸氷にして提供するこだわりも見せる。
旬の素材を使った創作和食をメーンとする同店。鮮魚は冷凍のものは使わず、炭焼きは長年焼き物を担当していた板前が調理する。伊藤さんの「おすすめ」は、客からも評判だという「自家製締めさば」(700円)や、「真狩産ハーブ豚の角煮」(700円)、「同ロース焼き」(900円)など。「酒肴(しゅこう)に力を入れている」という同店では、定番の肴以外にもその日の仕入れ状況により、日替わりの酒肴も用意する。
「メーンターゲットは20代後半~40代をイメージしていたが、50代以上の方も多く来店するなど、思った以上に年配の方に来ていただいている」と伊藤さん。「飲食店で一番大切なのは『人と人とのつながり』。紹介や縁を大切にしていきたい。飲みたい酒のイメージを伝えていただければ、ほぼ間違いなくご要望の酒をご用意できるので、酒と肴のマリアージュを楽しんでいただければ」とも。
営業時間は17時~23時30分。日曜定休。