映画「天国からのエール」の記者会見が9月6日、経専音楽放送芸術専門学校(札幌市豊平区平岸3条2)の学生らプロデュースの下、同校のスタジオ・KISSホール(同)で開かれた。
沖縄・本部町で弁当店「あじさい弁当」を営む仲宗根陽(なかそねひかる)さんが、音楽活動をする場を求めていた地元の高校生のために無償で音楽スタジオ「あじさい音楽村」を作り、病に冒され余命を知りながらも活動を支え続けたという実話を基に描いた同作品。エンジニア、映像制作、ミュージシャンなど放送・芸能業界などを目指す同校の学生らが「作品のエピソードに共感した」ことから開催が実現した。進行、照明、音響など全ての運営を学生が行った。
当日は主演の阿部寛さんが来場し、学生との質疑応答などを行った。「いつか阿部さんと仕事できるよう頑張りたい」「阿部さんと作品を作りたい」などのコメントに阿部さんは「あなたの顔、覚えたから」と会場の笑いを誘う場面も。そのほか、阿部さんが見てきた現場スタッフの苦労や思いを語ったほか、「実際安易には勧められない世界。自分自身も俳優になるときに周りから『向かない』と言われ、自分でも向かないと思ったこともあったが、その言葉を逆に力にしてきた」など自身のエピソードも明かした。
「漠然と夢を追うより、遠回りでも良いから一歩一歩自分の成長を追いながら進んでほしい。続けていくうちに成功する条件を見つけることもできる」と阿部さん。「最後まであきらめず夢を追ってほしい。ぜひ皆さんと仕事をしたい。会える日を楽しみにしている。頑張ってください」とエールを送った。
同作は10月1日から全国ロードショーで公開予定。