財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(東京都新宿区、以下DMHC)は7月15日、今年12月開設を予定しているホスピタリティハウス「ドナルド・マクドナルド・ハウスさっぽろ」(札幌市手稲区金山1条1)の地鎮祭を行い、同施設の完成予想図を公開した。
DMHは、小児患者の付き添い家族向け宿泊施設。1泊=1,000円(1人)の格安料金で滞在でき、患者家族の経済的負担のほか、身体的、精神的負担の軽減を目的に、国内5カ所を含めて世界31カ国、277カ所で運営されている。6カ所目となるDMHさっぽろは、道内小児医療の中核病院の中で唯一ホスピタリティハウスを備えていない「北海道立子ども総合医療・療育センター(コドモックル)」隣接地に開設。建設費用は約2億6千万円。約4,000平方メートルの敷地を道が無償で貸与する。
延べ床面積は約1,000平方メートル。施設内には、宿泊部屋10室(1室=2~4人)のほか、キッチンやダイニング、リビングなどの共有スペースを設ける。建物には、環境にやさしい設計を採用。地中に埋めたチューブを通して外気を取り入れることで地中熱との熱交換を生じさせる「クール・ヒートチューブシステム」や、室内への日射料を調節する「遮光ルーバー」のほか、照度・人感センサー、オール電化など、冷暖房エネルギーを削減し、CO2の排出を軽減する設計となる。
現場で行われた地鎮祭には、高橋はるみ北海道知事をはじめとする多くの関係者のほか、DMHせたがやの元利用患者家族も出席。高橋知事は「患者家族のため、ハウスの設置はぜひ実現したいと働きかけてきた。入院している子どもたちへのクリスマスプレゼントとなるよう、万全の体制でハウスの完成を願う」と話した。
完成は来年1月をめどに予定しているが、年内竣工を急ぐ。
財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン北海道立子ども総合医療・療育センター(コドモックル)札幌にホスピタリティハウス「ドナルド・マクドナルド・ハウス」(札幌経済新聞)