札幌・すすきのに焼き肉店「炭火焼ダイニング ちょちょ園」(札幌市中央区南6条西3、TEL 011-522-5505)が6月10日、オープンした。
同店はプリンス会館(札幌市中央区南7条西4)に構えていたが昨年11月、ビルの火災により焼失。店の設備、大型テレビ、レジや売上金はもちろん、地元の人気プロ野球選手のサインや写真といった思い出も全て無くなり、店主・末田雅規さんは「ショックというか何も言えなかった」と振り返る。
しかし、すぐに気持ちを切り替え新店の再開を目指し空き店舗探しに奔走。新しい店舗は本来、1フロアに4店舗あったが「大人数で楽しめる、以前と同じような雰囲気を作りにこだわった」と末田さん。建築業に携わっていた経験を生かし自ら設計図を書き、すべての壁を壊して柱を新しく加え1フロアを1つの店舗に作り変えた。外観も目立つよう大きな赤い看板も取り付けた。
火災の直後には末田さんの妻が出産。「家族が増えるのにどうしよう、という感じだったので、一日も早くオープンさせたかった」。火災から約7カ月間の工事期間や準備期間を経てオープンにこぎ着けた。
店舗面積は約40坪、席数は80席。明るく開放感のある店内に大型テレビを4台設置。スポーツ観戦やリクエスト次第でライブDVDなどをかけて大人数で盛り上がることができる。「ヤングカルビ」(600円)など新メニューの単品や食べ飲み放題もそろえる。営業時間も3時間延長し、週1回あった定休日も無くした。昨年5月にオープンしたばかりの元町店を閉め、末田さんは「ここに集中して勝負をかけている」と気合十分だ。
「僕もスタッフもあれから人生が本当に変わった」と末田さん。火災に遭ったプリンス会館の店舗のオーナー同士は現在も連絡を取り続け、「お互い気にかけている。以前よりもつながりが深くなった」。オープン時に駆け付けたオーナーもいたという。以前の常連客も多く訪れている。
末田さんは「スタッフもほぼ新しくなり心機一転の再出発。以前の倍近く座席が増えたので、ワイワイガヤガヤと大人数で楽しみたいグループにもおすすめ」と来店を呼び掛ける。
営業時間は17時~翌8時(日曜・祝日は24時まで)。