北海道産のテンサイ(ビート)を使ったスナック菓子「北海道発!ビートチップス」の販売が12月19日、札幌エスタ(札幌市中央区北5西2)地下1階の「札幌ジャンプ」と新千歳空港で、それぞれ数量限定で始まった。
北海道産の食材を使った商品企画・プロデュースなどを行う「カルロバ」(北2西2)が開発。北海道・富良野を舞台にした人気ドラマ「北の国から」の脚本を手掛けた倉本聰(そう)さんの発案によって生み出された。
テンサイは北海道の主要作物の一つで国内原料による砂糖の70%~80%は北海道産のテンサイにより賄われている。栽培量が減り続けている現状や離農などの問題を背景に、北海道農業の将来を危惧したという倉本さんが同社に相談を持ち掛けた。倉本さんは20年ほど前、富良野の農家からもらったテンサイを焼いて食べた際に「自然の甘みに感動した」という体験もあり、テンサイへの思い入れもあったという。
加熱した際の焦げやすさや独特の香り、素材ならではのえぐみを消すなどして素材の甘味を生かすよう試行錯誤。約4年かけて商品化にこぎ着けた。「お菓子にすることは倉本先生の考え。そのまま食べる機会はほとんどないビートを、そのままスナック菓子として加工したので、北海道の人にとっても珍しい感覚なのでは」と同社の加藤さん。
パッケージは「元気」「太陽のめぐみ」をイメージしたもので、箱を開けると、倉本さんのメッセージがプリントされている。
加藤さんは「ビートの新しい食べ方、ビートが北海道農業にとって基幹産業になっているということを多くの人に知ってもらうとともに、地元・北海道の方にもビートが身近な存在となるきっかけになれば」と話す。
価格は840円。1箱90グラム入り(15グラム・6袋)。