特集/コラム

【インタビュー】2007-07-09

ジャンルの垣根を越えた創作活動を続ける
異色ユニット「KOBUDO−古武道−」 〜札幌公演を終えて〜

古川展生さん(チェロ)、妹尾 武さん(ピアノ)、藤原道山さん(尺八)から成る異色ユニット「KOBUDO−古武道−」が5月23日、ファーストアルバム「KOBUDO」をリリース。現在、5都市を回るコンサートツアー中。神戸公演に続き、6月25日に札幌公演を終了した3人にコンサートやアルバムについて話を聞いた。



−札幌の印象はいかがですか?

藤原「今の季節は東京だと蒸し暑いんですが、札幌のさわやかな空気の中で演奏でき、お客さんもたくさん来てくれたので、旗揚げ公演の第2回としてとてもうれしかった」

妹尾「僕が印象的だったのは、薄曇りの中、アカシアの種がふわふわ飛んでいて雪みたいで幻想的でした。いい時期で良かった」

古川「昔から北海道は大好きで、1年半振りに来たんですがやっぱりいいですね。気候はもちろん、食べ物もおいしいし。街がヨーロッパ風というか日本じゃないみたいで、建物や街並みもすごく好きな街です」

妹尾「僕は今日、高校以来ラーメン横丁に行ってきましたが変わってないですね。北海道は以前、インターハイで北海道大会に来た時の、のどかで空気がおいしい野幌の印象が強いです」


■帰ってくる場所

−ファーストアルバムが5月23日にリリースされましたが、それぞれの楽器の特徴を生かしバラエティーに富んだ選曲ですね。何かテーマやイメージがあったのですか?


妹尾「『音の旅』というか…日本の和のマインドを意識しつつ、四季折々の風景が見えるようなものにしたいと思っていました。古川のチェロ、僕のピアノ、藤原の尺八とで、男3人が大人の『音楽ジャンル珍道中』みたいな感じで…。でも、ベースには必ず「帰ってくる場所はここなんだ」というようなストイックなアルバムにしたいというのが最初からありました」




−皆さんは、「帰ってきた」と感じる場所はありますか?


妹尾「海ですね。ただ『好き』の一言に尽きてしまうんですけど、単純に海近辺で飲んだり船に乗ったり…。生まれ故郷が神戸で、海を見て育ったので、海を見るとどこかほっとします」

藤原「僕も海です。僕は泳ぐのも割と好きかな。ボーっと眺めているのも好きです。海に行くと、自分が『人間って生物だなあ』って改めて実感できる感じがしますね」

古川「普段、あまりそういうことを意識して考えないじゃないですか。場所じゃないんですが、ある音楽を聴いて何かの時を思い出したりするのは強い方かもしれないですね。誰でもそういうのってあると思うんですけど、『この曲聴いていたころはこうだったなあ』…とかはよくあります」


■リクエスト曲を募集

−今回、コンサート前にリクエスト曲を募集しているとか。リクエスト曲はどうやって決めているんですか?演奏するのは各会場で1曲ということで「もっと聴きたい」との声も多かったのではないですか?

妹尾「そうですね。とりあえず、お客さんとキャッチボールできるようなコーナーをということでリクエストコーナーを作りました。リクエスト曲と一緒にメッセージを書いていただいて、札幌では『この道』という曲を演奏しました。(歌詞に)時計台とかが出てくるご当地ソングということで、喜んでいただけるんじゃないかと思って選びました。直感で3人で相談して決めています。リクエストの締め切りが、各会場2日前くらいなので、そこで全部読んで集計し、『これにしよう!』という感じですね」

藤原「神戸では、僕のアルバムに入っている『琥珀の道』という曲を選んだのですが、以前、3人でコンサートをやった時に来てくださったお客さんが、『印象的だった』ということをメッセージで熱く語ってくれたのを見て決めました。」

妹尾「リクエスト曲の選曲のポイントは、メッセージの影響が大きいですね。」


■持続することが一番

−ツアー終了後の「古武道」としての今後の予定を教えてください。

妹尾「お互いソロもやっているのですが、とにかく長くじわじわ少しずつ持続することが一番だと思っているので、ツアーが終わったら次のアルバムについてなどの話をしたいですね。でも、今回のツアーは5カ所だけ。九州には行けなくて残念です」

古川「今回はアルバム発売ということでのツアーですが、秋以降も今年度だけでコンサートが10本近く入っているので、いろいろな所に行って継続的にやっていければと思っています。年間20〜30本くらいコンサートができるようになればうれしいですね。」

妹尾「とりあえず3人でやってきたので、今後は誰かをゲストに招いたり、いろいろな人と一緒にコラボレーションしてみたりと…自分たちの触手に触れたものの中でやっていければいいと思います」


−それぞれソロでさまざまな方とのコラボレーションなどもされていますが、今後挑戦したい分野はありますか?

古川「古武道として誰かをゲストに招いてやっていきたいですね。誰がいいかっていうのはこれからなんですけど。歌や他の楽器、音楽だけじゃなく、映像や絵という可能性もあります。まだ抽象的ですけどこれから具体的に考えていきます」

妹尾「花フェスティバルじゃないですけど、例えば花にちなんだ曲を演奏したり、可能性があるなら何でも挑戦したいです」

藤原「何か引っかかるものがあれば、『それを一緒にやったらどうなるんだろう』という感じ。お互いの興味でそれがどうなっていくかはわからないですけど」




−札幌経済新聞の読者にメッセージをお願いします。


藤原「僕たちのバンドは、チェロとピアノと尺八で、一見すると変わったユニットだと思われるかもしれませんが、自分たちとしては自然に成り立っているんです。逆に、これが当たり前だと思ったうえで音楽を楽しんでもらいたいです。まずは聴いてもらえればと思っています」

妹尾「CDはもちろん、ライブを見て頂きたいですね。生の楽器でやっているので、音のキャッチボールみたいなものをどんどん広げていければいいなと思っています。また札幌に来た時には是非見に来てください」

古川「聴いてくれる人にとってすごく未知の世界だと思います。でも、食わず嫌いをせずにまずは聴いてほしいです。聴いてみてもらえれば自然に受け入れてもらえると思ってやっている。変わった楽器の取り合わせで、もの珍しいからというのではなく、僕たちとしては、自然に存在意義があるようなユニットになればいいなと思っています。そういうこと思って聴いて頂ければ」



コロムビアミュージックエンタテイメント 「KOBUDO−古武道−」アーティストページ http://columbia.jp/artist-info/kobudo/

古川展生オフィシャルサイト
妹尾武オフィシャルサイト
藤原道山オフィシャルサイト

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