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ビール発祥の地、札幌で「日本人のビールの原点の誕生物語」上映会

日本のビールへの熱い思いを伝える重富寛さん(左)と重富美空さん(右)

日本のビールへの熱い思いを伝える重富寛さん(左)と重富美空さん(右)

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 さっぽろテレビ塔(札幌市中央区大通西1)で9月27日、松崎ビル3階(南1西1)で29日・30日に「日本の麦酒歴史(ビールヒストリー)」の上映会が行われる。

北海道で生まれた日本初のビール

 同作品は、日本のビール産業の発祥の地と知られる「札幌開拓使麦酒醸造所(現サッポロファクトリー)」で、開拓使麦酒製造に至るまで尽力した北海道開拓使・村橋久成、日本人初のビール醸造人・中川清兵衛、開拓長官・黒田清隆の3人の男性の人生に焦点を当てたドキュメンタリー映画。「なぜ北海道でビールが造られたのか」について、「重富酒店」(広島県広島市)社長の重富寛さんがストーリーテラーとなり、北海道の歴史にも触れながら紹介する。

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 重富さんの祖父は、「広島の人にうまいビールを飲ませたい」と願い、昭和初期ごろに兵庫県西宮のビール工場でドイツ人技士から「生ビール」の取り扱いについての知識と技術を学び、生ビールを広島に広めた人物。3代目として酒店を引き継ぐ重富さんも生ビールの魅力にはまり、全ビールメーカーの生ビールセミナーを受講した後、独自の生ビールセミナーを開き、「生ビールを核に広島を元気にする」活動を行っている。

 2015年に「日本のビール面白ヒストリー 大日本麦酒の誕生」(端田晶さん著)に出合い、「ビール誕生の歴史を一人でも多くの人に伝えたい」という思いが強くなった重富さん。自ら台本を作り、2016年3月に、ビールを楽しむ会でビール講談「麦酒誕生歴史絵巻」を披露した。その中で、4月にリニューアルオープンするサッポロビール博物館(札幌市東区)を紹介した経緯があり、オープン初日に同館を訪れた時、講談を映像にしようと思い付いたという。

 当時、日本映画大学4年生だった重富さんの娘・美空さんに制作を依頼し、一緒に脚本を見直し、2017年初めから撮影準備に入った。函館市、小樽市、札幌市、岩内町、新潟県長岡市、東京都など、ビール誕生の核となった人物のゆかりの地を訪れて撮影。エンディング曲の「BEER」は広島のシンガー・ソングライターに依頼した。完成したのは、今月26日にサッポロビール博物館で行われた完成上映披露会の前日だったという。

 館長の住吉徳文さんは声を詰まらせながら、「感動で言葉にならない。今北海道はいろいろあり元気をなくしているが、この映像を見て勇気づけられた。サッポロビールのシンボルである星を背負ってビジネスをしているわれわれも日本のビール文化を伝えていかなければと気持ちを新たにした」と涙を浮かべていた。

 重富さんは「この作品は発祥の地札幌で初上映したかった。これから全国各地でこつこつと上映していきたい。上映終了後には、56年前のビールサーバーで私が開拓使麦酒を注ぐので、ビールも一緒に楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。

 上映時間は、27日=12時30分、14時30分、16時30分、18時30分、29日=11時30分、13時、14時30分、16時、17時20分、18時40分、30日=10時、11時30分、13時、14時30分、16時、17時30分。料金は、鑑賞+開拓使麦酒=2,000円、鑑賞のみ=1,000円(未成年は無料)。(要予約)

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