札幌市が整備を進めていた地下鉄南北線大通駅コンコースの「大通交流拠点地下広場」の新規拡張部が2月4日、供用を開始した。
南北線大通駅北側改札口から南側改札口までのエリア(大通西3~4丁目、南1条西3~4丁目)に点在していた行政サービス施設や民間テナントの場所を移転・集約して、混雑時の解消や円滑な人の流れを確保することが目的。
同日完成したのはコンコース中央の「つながりの広場」と「出口5番吹き抜け階段」、「出口6」。広場は待ち合わせや休憩ができる空間として、ヒノキで作られたベンチやテーブルを設置している。「出口5」は幅広い曲線状の階段が新たに設置され、解放感のある吹き抜けから地上の自然光が差し込む。階段横には本郷新記念札幌彫刻賞の受賞作品を展示する。同日朝の除幕式で、彫刻家・谷口顕一郎さん作「凹(へこ)みスタディ-琴似川北12条西20丁目-」の作品を披露後、「出口5」が開通した。
コンコース中央の天井部にある大きな丸いサインは人々の多様な交流を支援し、都心の中心性を象徴的に表現したデザインという。
市民まちづくり局都心まちづくり推進室都心まちづくり課 プロジェクト担当係長の笹森長武(おさむ)さんは「以前から大通駅コンコースに気軽に座れる場所が欲しいという意見が多かった。初日の朝から「つながりの広場」のベンチに座っている利用者の姿を見てうれしかった」と話す。
コンコースの改修工事は2013年9月にスタート。昨年12月に「元気ショップ」や民間テナントが集約スペースにオープン。明治安田生命札幌大通ビルも完成し2月1日地階にドトールコーヒーショップ札幌大通駅店がオープンしている。同月18日に「大通証明サービスコーナー」「大通情報ステーション(旧観光文化情報ステーション)」、同月23日に「中央図書館大通カウンター」が「出口5」横に移転オープンする予定。
札幌市は引き続き官民協同で同広場の整備を進める。大通地下鉄コンコースが広く明るい空間に大きく変化する。