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札幌の中高生が映画製作-「茜色クラリネット」完成上映会で地域に感謝

映画「茜色クラリネット」の完成を報告する指導監督の早川渉さん

映画「茜色クラリネット」の完成を報告する指導監督の早川渉さん

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 札幌市西区琴似を舞台に同市内の中高生が制作を進めていた長編映画「茜色クラリネット」が完成し11月17日、琴似コンカリーニョ(札幌市西区八軒1条西1)で関係者向け完成披露上映会が行われた。

舞台挨拶する坂本優乃監督

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 監督の札幌北高1年生、坂本優乃さんを筆頭に札幌市内の中高生が参加し、企画、脚本、制作、撮影、編集、仕上げ、主題歌の制作も含め、映画制作のプロの指導を受けながら、琴似地域のコミュニティーや市民サポーターとコラボレーションし映画制作を進めてきた。

 坂本さんは中学1年生の時に「子ども映画制作ワークショップ」に参加。2年生で演出、3年生で脚本制作に関わったことから、同映画の監督に起用された。脚本選定、公開オーディションなど制作全般に携わったという。

 市内で2005年に始まった同ワークショップの集大成として、昨秋コトニ夢映画制作プロジェクトが発足。今年4月15日に制作発表、5月に出演者の公開オーディション、7月23日に映画に登場するキャラクター「トニ子」と出演者全員がそろう制作発表会を行い、同28日JR琴似駅前でクランクイン。夏休み期間の2週間で、琴似地区で撮影を行い、出演者発表から約4カ月かけて完成にこぎ着けた。

 上映会では、琴似地区の各商店や団体、エキストラ出演者、制作をバックアップした関係者など253人の支援者に完成した映画を披露。舞台あいさつで坂本監督は「完成した映画のエンドロールの長さを見て、このプロジェクトの大きさを実感。この作品はいろんな人の支えで完成した。私たちの夏がここに詰まっている。皆さん楽しんで見てほしい」と、上映に駆け付けた関係者に感謝を述べた。

 同作品は、中学生の伊藤茜と親友の太田夏輝が夢の中の世界に入り、商店街などで働く大人の中に子どもの姿で働いている大人が混じっていることを発見。それは夢を無くした人間がかかる大人病だった。その病を先に発見し調査していた男子中学生大西と共に原因を探りながら成長していくというストーリー。

 主役の伊藤茜役の佐藤楓子さんは「茜を演じるというより私(楓子)のままで演じた。親友役の佐藤莉奈さんの演技が上手で私もそれに合わせて自然にできた。撮影は2週間あり、ほとんど夏休みがない状態だったが楽しかった。琴似は雰囲気も空気も温かい感じがする。来年また映画制作があったら参加したい」と撮影を振り返る。

 同作品は12月8日に函館港イルミナシオン映画祭で上映されるほか、帯広、旭川、苫小牧で試写会を実施。来年2月27日にから始まるゆうばり国際ファンタスティック映画祭で上映後、3月22日からシアターキノ(中央区南3西6)で劇場公開予定。5月から道内各劇場ほか全国のミニシアターでの公開も予定する。

 全国上映に向けて、コトニ夢映画制作プロジェクトでは、1口3,000円で市民サポーターも募集している。問い合わせはシアターキノ(TEL 011-231-9355)まで。

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