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札幌で「情報モラル啓発セミナー」-安易なツイッターのつぶやき人権侵害に

「情報モラル啓発セミナー」会場の様子

「情報モラル啓発セミナー」会場の様子

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 情報セキュリティーや個人情報の取り扱いなど、ネット上の人権への配慮をテーマにした「情報モラル啓発セミナー」が10月22日、札幌全日空ホテル(札幌市中央区北3条西1)で行われた。主催は中小企業庁、北海道経済産業局、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所。

自社の取り組みを紹介する新保吉伸社長

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 北海道では2008年以来6年ぶり2回目、今年は全国で3カ所目の開催となる。企業経営者、管理者、インターネットを活用する担当者など約200人が参加した。

 セミナーは2部構成で、第1部ではビデオドラマを教材に人権に配慮した個人情報の取り扱いについて解説したほか、情報セキュリティーの専門家として活動する弁護士の牧野二郎さんが「インターネット社会と人権」をテーマに基調講演を行った。

 スマートフォン、タブレットなどの業務利用の増加やクラウドサービスなどの技術の発展で、子どもから大人、家庭から職場まで情報を取り扱う環境が拡大していることを背景に、ツイッターなどを使った情報拡散による情報漏えい、人権侵害、企業イメージの低下などの事例を紹介。それらを未然に防ぐための対策として、「状況はどんどん変化し、正しい対応というのはない。経営者や管理者がルールを決めて社員に通達しても伝わりづらい。全社員で議論して、情報を取り扱う意識を共感し合うことが重要」と説いた。

 第2部では、近江牛専門店を経営するサカエヤ(滋賀県草津市)の新保吉伸社長が「食と情報モラルは関係ないように思われるが実は根深く関係している」と口火を切り、2000年の口蹄(こうてい)疫、2001年のBSEなど畜産業界の風評被害、飲食・食品業界などの偽装問題を例に「ネットを適切に活用することは、消費者の安全を守り生産者を守ることにつながる。風評被害は情報被害である」と訴える。輸入飼料に頼らない自然循環型の飼料を生産する組合の設立やトレーサビリティーシステムの導入により、経営効果が表れている事例を紹介した。

 後半では、情報の取り扱い方や人権・プライバシーなどの考え方を社内研修する際に活用できる演習用ビデオや支援コンテンツの紹介、学習方法など、具体的な研修方法のガイダンスが行われた。

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