「TEDxSapporo 2013」-7人が「新たな可能性を生み出す」ためのスピーチ

色覚障害者の色の区別を補助する無料アプリ「色のめがね」を開発した浅田一憲さんのスピーチ

色覚障害者の色の区別を補助する無料アプリ「色のめがね」を開発した浅田一憲さんのスピーチ

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 カンファレンスイベント「TEDxSapporo 2013」が7月14日、北翔大学・北方圏学術情報センターPORTOホール(札幌市中央区南1条西22)で開催された。

「宇宙は当たり前に行ける場所になる」と話す堀江貴文さん

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 TED(Technology Entertainment Design)は1984(昭和59)年、「価値あるアイデアを発信・共有する」ことを目的としたアメリカ発のカンファレンスの名称。各界の第一人者がスピーカーとしてプレゼンテーションを行い、さまざまなテーマに沿ってアイデアを発表する。「TEDx」はTEDの考えを基に世界各地で開催される公認イベント。TEDxSapporo 2013は「Creating Possibility(可能性を生み出す)」をテーマに、ヨーヨーの世界チャンピオンでパフォーマンスアーティスト・BLACKさん、コンピューター工学研究者でマサチューセッツ工科大学メディアラボ教授・石井裕さん、社会実業家・向田麻衣さん、電子工学研究者で北海道大学教授・山本強さん、クリエーター・改田哲也さん、医学とメディアデザイン学の博士号を持つ独立系研究者・浅田一憲さん、実業家・堀江貴文さんの7人がプレゼンテーションを行った。

 スピーカーは、現在に至るまでの紆余曲折、挫折やチャレンジなど今までの自分のライフストーリーを交えつつ現在の夢やこれからの可能性についてプレゼンした。

 BLACKさんは、世界一になるまでの価値観や以後の挫折、「シルクドソレイユ」登録パフォーマーに至るストーリーをスピーチ。「好きなことに傾けた情熱、自分だけでなく人の力も借りてみんなに助けられたことが今につながっている。人生の主人公はあなた自身」と話し、ヨーヨーのパフォーマンスで会場を沸かせた。

 石井教授は、「未来について話したい」という言葉を切り口に「未来をデザインするための視座」「常識の在り方と成り立ち、常識がなくなったときの考え方が生む新たな可能性」「2200年を生きる人びとにどのように思い出されるか、未来をデザインするか」などをスピーチ。

 向田さんは、ネパールの女性にメークするワークショップやコスメ作りのジョブ支援「コフレプロジェクト」を通した「心や体に傷を負った女性の尊厳を取り戻す」「新たな笑顔の芽生え」について話し、「途上国、お金、性別関係なく、みんな『うつくしい』と思える瞬間を体験したいということは共通していた」と自身の経験と活動を通した気付きやそれに伴う人びとの変化についてプレゼン。

 山本教授は、「可能性はどこにでもある。それが見える人、見えない人がいる」とし、「守・破・離」の考えを基にプレゼンを展開。「イノベーション、新しいものをやりたがる人も多いが、まずは伝統や基礎から学び、理解することで新たなもの・考えをつくることができる。まずはどんな分野でも良いので、ある分野で語れる人間になることが大切」と話した。

 改田さんは「これからの創造性を考えよう」と、「コンセプチュアル社会」などについてプレゼン。「ロジカルでない精神的な社会の現在。『進んで主張するより一歩下がって誘う』『こだわるより感じて流れる』」など、社会の流れとマッチしたクリエーティブの在り方、未来のクリエーティブの可能性について語った。

 浅田博士は、「飛び込まなければ道は開かれない」と自身の「チャレンジ続きの人生」を交えてプレゼン。「失敗したらどうしようと思う。そして失敗することもある。不安はあるからこそ実力をつけてきた。勇気を出して飛び込んで諦めずに続ける。それがいつか役に立つ」と、色覚障害者の色の区別を補助する無料アプリ「色のめがね」開発の経緯などについて語った。

 堀江さんは現在手掛ける宇宙開発の構想についてプレゼン。「宇宙は当たり前に行ける場所になる」とし、世界一ローテクノロジーのロケット開発、実験の進行状況などプロジェクトの概要を語り、将来的に「1ミリオンドルでの有人宇宙飛行」「宇宙でのウラン採掘」「小惑星観光」「太陽系以外の恒星への旅実現」を夢とするビジョンを紹介。これまでに行ってきたロケット実験の失敗映像集を流し、爆発のシーンのスローモーション再生などで会場の笑いを誘いながら「失敗の後には成功がくる。ネバーギブアップの精神が大事。何かにチャレンジして下さい」と会場に呼びかけた。

 「『18分間で人生最高のプレゼンをする』ということもテーマだった。TED、TEDxは単なるプレゼンでなく、話し手と聞き手のコミュニケーションがある。会場の一体感や臨場感を共有してそこにいる人みんなが積極的に参加するイベント」とオーガナイザーのディリップ・DK・シュナールさん。「人と人とのつながりが新たなケミストリーとイノベーションを生み出す。今回は札幌だけでなく北海道内、全国から参加者が集まった。これからの北海道の可能性や魅力を新たな方法で伝えるきっかけになる。これからがスタート。北海道から世界に、世界から北海道にディープでリアルな情報、可能性を発信・共有できるようにしたい」とも。

 当日のスピーチの様子は一部を除き、英語字幕付きでネット配信する予定。

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