札幌発のゆるキャラ「コアックマ」が6月24日~27日、東日本大震災の被災地を訪れる「東北みちのくキャラバン」を行った。同キャラクターを手掛けるのはベガースウィンドル(札幌市豊平区)。
昨年4月から「北海道179市町村 フリーハグの旅」と題したキャラバンを行っているコアックマ。今回の東北キャバランは、北海道への一時避難者の自立のために、被災者自らが立ち上げた団体「みちのく会」(本部=白石区)とのつながりで実現した番外編となる。
25日は、茨城県水戸市で行われたチャリティーイベント「ゆるキャラ大集合in茨城」に参加。「ゆるキャラさみっと協会」本部率いる関西チーム15キャラのほか、「ニャジロウ」(秋田)、コアックマ(北海道)など総勢17キャラクターが応援キャラクターとして訪問した。これらのキャラクターを、実際に被災した茨城空港のキャラクターも含めた茨城県内のキャラクター15体が出迎え、再会を喜び、復興を誓い合った。
当日は地元被災者らを中心に、東京近郊からも多くのゆるキャラファンが駆け付け、約1,200人規模のイベントになった。
26日には、宮城県南三陸町で震災後、自衛隊員やボランティアが集まり定期的に行っている復興イベント「福興市」に参加。「ゆるキャラ大集合」で集まったゆるキャラと共に、近隣の被災者やテント生活をするボランティア、自衛隊員らをねぎらった。
27日は南三陸町各地をコアックマが単体で訪問。被災者250人が今も避難生活を送る宮城県石巻市の門脇中学校避難所、志津川小学校とその敷地内に仮設されたあさひ保育園、入谷ひがし幼稚園を訪問した。
「東北キャラバンを行うにあたり、最も心配していたのが、『初めて伺う避難所の方々に受け入れてもらえるかどうか』ということだった」と同社イベント企画・制作の桶野さん。「しかし実際に訪れてみると、子どもたちは元気で活発だった。お年寄りの方々も私たちの訪問を喜んでくれ、その笑顔がとても印象的だった」と振り返る。
「キャラクターを通じてできることがあると実感した。一人でも多くの人に喜んでもらえるなら、キャラクターを有意義に使いながら今後もキャラバンを続けていきたい」とも。