高校ボクシング部を舞台にした青春映画「ボックス!」の特別試写会が5月7日、札幌の共済ホール(札幌市中央区北4西1)で行われた。
同作品は、2008年6月に発表された同名のスポーツ青春小説を映画化したもので、幼なじみであるやんちゃな天才ボクサー「カブ」と、そのカブの強さにあこがれてボクシング部に入部した気弱な優等生「ユウキ」の青春を描く。
試写会には600人の中高生が招待されたほか、サプライズゲストとして、主演のカブを演じる市原隼人さん、ユウキ役の高良健吾さん、監督の李闘士男さんも登場した。
舞台あいさつでは、昨年夏に奈良で行われた全国高校総体(インターハイ)で全9階級のうち6階級に北海道代表選手を輩出し、7年ぶり2度目の全国団体優勝を果たした札幌工業高校ボクシング部の部員たちが激励に訪れ、出演者と記念品の交換を行った。
映画の応援メッセージが書かれた旗を受け取った市原さんは「めっちゃうれしいス」と顔をほころばせた。同部女子マネジャーには高良さんが映画のオリジナルジャージーを直接贈呈し、試写会に参加した女子学生たちから「うらやましい」「いいなー」などの歓声が上がった。
緊張する部員らをジョークで和ませた李監督は、同作品について、「最近は自分のことしか考えていない人が多い。主人公のカブは自分のためには努力しないが、他人のために頑張る人間。その大切さを伝えたい」と話した。
高良さんは「僕も年齢的には高校生とそんなに変わらないが、高校時代には『今この瞬間』にしか感じられないことがある。それを大事にして、楽しんでほしい」とコメント。市原さんは「『青春って懐かしいな』なんて思わないでほしい。いつだって青春。誰もが元気になれるこの映画をぜひ見てほしい」と熱く呼びかけた。
同作品は5月22日、札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌などで全国ロードショー公開。