「北海道四季劇場」オープン-こけら落とし作品で「エビータ」上演

当時のアルゼンチンの政治を批判するワンシーン

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 全国で10館目となる劇団四季の専用劇場「北海道四季劇場」(札幌市中央区大通東1)が1月8日にオープンし、「会場記念芸術祭」のこけら落とし作品「エビータ」の上演が始まった。

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 アルゼンチン元大統領ホアン・ペロンの妻、「エビータ」ことエバ・ペロンの生涯を描いた同作品。貧しい生まれながら女優として成功しファーストレディーにまで上りつめるが、がんに侵され33歳の若さでこの世を去ったエビータの生涯を、クラシックやロック、サンバなど多彩な音楽とともに演出する。1982(昭和57)年の初演から劇団四季を代表するレパートリー作品として根強い人気を誇る同作。道内での公演は2007年の全国公演以来4年ぶりとなる。

 「JRシアター」が1999年に閉館して以後、劇団四季専用劇場が北海道でオープンするのは12年ぶり。オープン当日は、「12年間楽しみに待っていた。もう北海道では見ることができないと思っていた四季の作品に出会えたことがうれしい」「JRシアターが閉館して以来、東京まで見に行くこともしばしばあった。『お帰りなさい』という気持ち」などと期待を寄せるフアンが多数訪れた。

 カーテンコールでは、チェ・ゲバラ役を演じた芝清道さんが「劇団四季は北海道の地で演劇活動を再開することができた。JRシアター閉館後も劇団を支えてくださったみなさんの支援に感謝したい」とあいさつ。満席の会場からは拍手が沸き起こった。

 エビータ役を演じた北海道出身の野村玲子さんは「地元・北海道の新劇場のこけら落とし公演に参加できることは光栄。人生を駆け抜けた『エビータ』の姿をしっかりと伝えるべく、一回一回の舞台を丁寧に演じたい」、劇団四季の浅利慶太代表は「札幌での活動再開は悲願だった。今後も多くの人たちを魅了する公演を続けたい」と、それぞれ展望を語った。

 エビータの公演は今月16日まで。「開場記念芸術祭」2作目は「赤毛のアン」を上演する。グランドオープンは3月27日を予定。

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