札幌・モエレ沼公園でアートイベント「スノースケープ」-スキーと映像のコラボも

去年開催された「スノースケープモエレ」の様子

去年開催された「スノースケープモエレ」の様子

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 札幌のモエレ沼公園(札幌市東区モエレ沼公園1、TEL 011-790-1231)で1月28日、アートイベント「スノースケープモエレIV」が始まる。会場は、ガラスのピラミッド「HIDAMARI」とその周辺。

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 今年で4回目を迎える同イベントは同公園を舞台に、雪まつりとは異なるアプローチでアート、建築、ダンス、音楽を展開してきた。今年は「スポーツ」という要素を加え、「記憶と残像」をコンセプトに展開する。実行委員会担当者は「地球温暖化の影響で年々雪が少なくなってきていて、何十年後かの未来の冬は私たちが思っている冬とは違うのかもしれない。『あの年の雪や冬はこうだった』と印象に残ればという思いでのコンセプト」と話す。

 「HIDAMARI」前では屋外展示「Snow Village Project」を展開する。北海道を代表する建築家の赤坂真一郎さんが設計するテント型ビレッジを中心に、北海道内外のアーティスト、建築家、デザイナーが参加し、雪を利用したシアターやカフェを設け、映像インスタレーションや、馬そりの展示や運行も行う。そのほか、「つらら」の中にLEDライトを仕込んだ「まるでLEDの光が落ちていくような作品」(同担当者)を展示するほか、同公園のビューポイントを眺めることができる「雪でつくられた『モエレ山荘』」なども展開する。

 「HIDAMARI」内では、コンサートステージ「Traveler-深白の記憶へ-」やフォーラム「Winter Art Meeting」を開催。今回のコンサートのために音楽家の向山千晴さんが楽曲を制作した。演奏者を中心に、ピラッミド内にスピーカー8個を立体的に配すなど、「非常に変わった体験ができるコンサート」(同担当者)を開く。フォーラムでは、市民主導で大きな成功を収めた展覧会「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」のキュレーターを務めた立木祥一郎さんを招き、アートスポットとして注目を浴びている「青森」の地域資源とアートについて講演を行い、札幌とアートフェスティバルの可能性についてディスカッションする。

 最終日の2月1日には、標高62メートルのモエレ山の雪原を巨大なスクリーンに見立て、スキーと映像によるパフォーマンス「line dot line」を行う。プロスキーヤーの児玉毅さんを中心に12人のスキーヤーが描くラインと、映像作家の小池晋さんが映し出す映像のコラボレーションで「未知の空間創出」を試みる。

 「モエレ沼公園の冬の美しさが非常にわかっていただけるイベントになっていて、現代アートは敷居が高いように思われるジャンルだが、親しみやすく、楽しんでもらえるかたちになっているのでぜひご来場いただきたい」と同担当者。

 開催時間は11時~19時(1月28日=17時まで、1月31日・2月1日=20時まで)。2月1日まで。

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