札幌でカラーユニバーサルデザイン展-色覚障害の疑似体験空間も

「CUD EXPO2007」展示会場の様子

「CUD EXPO2007」展示会場の様子

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 色覚障害者に配慮したカラーユニバーサルデザイン(以下CUD)の製品展示や、実際に色覚障害の見え方や感じ方を体験できる空間を設けた「CUDo(シーユードゥー)!2011」が10月8日から、紀伊国屋札幌本店(札幌市中央区北5条西5)2階ギャラリー&イベントスペースで開催される。主催はNPO法人「北海道カラーユニバーサルデザイン機構」。

「CUD EXPO2007」トーク会場の様子

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 CUDの知識と理解を広めるための普及啓発活動を行っている同NPO。CUDは、多様な色覚を持つさまざまな人に配慮し、なるべく全ての情報が正確に伝わるように利用者側の視点に立って作られたデザインのこと。

 CUDの実用製品例を展示するスペースでは、全国から20社の企業が製品を持ち寄り展開。企業ごとに製品の説明なども行う。2007年に行われた同イベントは「3日間で1700人もの人が訪れ、好評だった」と同NPO理事長の谷越さん。

 今回は、健常者にも色覚障害という感覚を「リアルに疑似体験できる空間」を設ける。この空間は日本初となるインタラクション空間。「特殊な光源や装置を使い、従来のシミュレーションツールを一切使わずに体視できる。見え方や感じ方を実感してもらうことで、CUDの必要性を感じていただけるスペースになっている」

 空間の面積は3畳ほどで、2つ設置する。「始めに白い光源で通常の視覚と同じ景色を見ていただき、その後に特殊な光を入れて色覚障害を疑似体験することができる」という。「疑似体験時には、地図や教科書、食品サンプルなどを見ていただくほか、UNOやぷよぷよなどのゲームも用意する。身近にあるものを使って体感していただく」とも。

 開催初日には紀伊国屋1階で、CUDトーク「CUDアプリの未来」も開催。色覚障害者の色の区別を補助する無料アプリ「色のめがね」などを制作した浅田一憲さんや、北海道文化放送の情報番組「U型テレビ」のリポーターなどを務める石井雅子さんが出演する。「制作に至るまでの経緯や、エピソードなどが聞けるのでおすすめ。2007年に行ったイベントでは、130~140人がトークを聴きに集まった」と谷越さん。

 「教育関係・デザイナー関係・身内に色覚障害の方がいる場合など、今までわからなかったことや、気付かなかったことを理解・発見する機会として、今回の疑似体験を活用していただきたい」とも。

 開催時間は10時~19時(最終日は18時まで)。CUDトークは8日15時~16時。同12日まで。

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